背景

農業水利施設整備

 農業用水は、食糧生産の基礎としての役割に加え、森林から農地、海に至る大きな水循環の一部を 担っており、その過程で自然環境の保全や住民への親水空間の提供などに大きな役割を果たしています。
このような農業水利施設は設置されて以来相当の年月が経過し、老朽化が著しく進行し、農地への用 水供給、農地排水施設等に不備を生じて来ているのが現状でです。
 これらの施設を健全に維持管理・更新し有効活用することが大切であり、農業水利施設の ストックマネジメントに力を入れています。

※ストックマネジメントとは、農業水利施設の定期的な機能診断に基づく機能保全対策を通じて、既存施設の有効活用や長寿命化を図り、ライフサイクルコストを低減するための技術体系及び管理手法の総称です。

ストックマネジメント事業

 農業用水を供給する農業水利施設のうち、基幹的な農業用用排水路の延長は、約4万7千km、ダム、頭首工(堰)、用排水機場等は約7千箇所、その資産価値は再建設費で約25兆円にのぼります。(社会資本ストック)
 これらの施設は、現在、老朽化のピークを迎えており、膨大な農業水利ストックの機能を効率的に維持するための仕組みの整備が課題となっています。

農地の区画整理(ほ場整備)

 昔の農作業は、基本的には手作業で、農地の区画もそれに合わせて規模が小さく、また、不整形なものが一般的でした。
 しかし、農作業を機械化し効率的な営農を行うためには、農地の区画を整形し、一区画の面積を拡大する必要があります。これが農地の区画整理と呼ばれるものです。
農地の区画整理にあわせて、換地処分による農地の権利の調整と集積、農業用水や農地排水条件の整備を一体的に行うことを「ほ場整備」といいます。
 区画整理の標準的な形は、長辺100m、短辺30mの長方形(面積30アール)で、その短辺側が用水路、排水路及び農道に接するというものです。

農道整備

 農業の労働生産性の向上を図るには農作業の機械化が不可欠です。 そのためには農地の区画や排水条件の整備と併せて農地への機械の侵入や農産物の搬出のための道路(農道)の整備が必要です。また、農村で生産された農産物は、都会の消費者に届けられ消費されますが、農村地域の道路の整備ができていなければ輸送にかかるコストが大きくなります。
 そこで、農業上の利用を主目的とした道路の整備が、農道整備という形で進められてきました。
 農道は農作業や農産物の流通に利用されるほか、農村地域の一般生活道路としても利用されます。 農道の整備により、農村の生活環境も格段に向上しました。農村地域に居住しながら地域の中心都市に通勤することができるようにもなりました。

農地・農業用施設の防災

 老朽化したため池や用排水路では、大きな雨が降ると決壊して周辺の民家や農地に被害を及ぼす恐れがあります。 また、農村地域で混住化が進み農地が宅地等に転用されると、従来農地を前提に整備された排水施設では能力が不足し、降雨時の水を排除できず、湛水被害を発生させることになります。このため、老朽化したため池の補強をしたり、排水施設の能力を向上させたりするのが防災事業です。
 防災事業には、地盤沈下による災害の防止、水質汚濁による農業被害の防止、土壌の汚染の防止・除去、地すべりの防止などの事業があり、いずれも農業と農村地域の安全を確保するのに不可欠な事業です。

農業用水を利用した小水力等発電

 農業水利施設の落差等を利用した小水力発電を設置することは、施設の維持管理費の負担軽減に役立つだけでなく、環境への付加の軽減にも資することになります。 また、環境への付加軽減に資する小水力発電は、クリーンエネルギー利活用による社会貢献を通じた地域振興のきっかけとしても期待されています。
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